39 Design
メニュー

39 WAKE UP

39通りの生き方、自然体の輝く顔がある。

クラフトマン 栃木県/須田 満


クラフトマン/栃木県
須田 満(44)
modart.jp

「ゴルフ」が手繰り寄せた研磨との出合い。
プロが注目する地クラブメーカーへと成長
07 39 Wake UP

トーナメントプレーヤーの目に留まり
一気に注目度がアップした「Modart」

Modartは栃木県で設立されたゴルフクラブメーカー。「地クラブ」と称される地方の小さなメーカーにも関わらず、今、プロの間で注目されているメーカーのひとつへと成長している。2019年4月に行われた日本女子プロゴルフ協会公認の女子プロゴルフトーナメント「ヤマハレディースオープン葛城」で優勝した選手はModartを使用していた。Modartのウェッジを投入した後のシーズンから好成績をマーク。また専属契約を結んでいる女子プロゴルファー篠﨑愛もトーナメント戦で活躍中だ。ほかにもドラコン世界大会に出場した沢田裕美がドライバーを使用している。数多ある「地クラブ」の中で注目を集める存在へと成長したのは代表を務める須田満氏の存在が大きい。そんな須田氏がゴルフに携わることになった原点とは。

ゴルフは僕の人生そのもの

実業団のサッカー選手だった父親の影響で幼い頃からサッカーをしていました。サッカーだけが目の前にあった日々の中に突然飛び込んできたのがゴルフでした。中学生の時に友人と近所の河川敷のゴルフ場で勝手に遊んでいて、ゴルフって面白そうだなと。初めて自ら興味を持ったスポーツでした。それからすぐに父親にゴルフを始めたいと頼みましたがやらせてもらうことはできませんでした。思いは募るばかりで、「いつかプロゴルファーになる」と心に決め、大学3年生の時にゴルフを始めました。アルバイト先のゴルフ練習場で球拾いをしながら、専属のプロゴルファーに練習を見てもらっていました。遅く始めた分、人の3倍は努力しろと言われました。その後、別のゴルフ場の練習生になり、文字通り「ゴルフ漬け」の毎日を過ごしました。本気でプロゴルファーを目指していたので練習時間は本当に幸せでした。数年後、頚椎ヘルニアを発症。このままゴルフを続けると生活もできなくなると診断されプロゴルファーを目指すことを断念。その後一度はゴルフに関係のない職種に転職しましたが、やはりゴルフへ対する思いが消えることはありませんでした。一度きりの人生なのでゴルフ業界へもう一度挑戦しようと決心。プレイヤーはすっぱり諦めて28歳の時、大手クラブメーカーへ入社しました。

ゴルフが好きで、その次にものづくりが好き

大手クラブメーカーへ入社したきっかけは頚椎ヘルニアの手術で入院していた際に読んだ雑誌の記事。「ゴルフヘッドを研磨して仕上げる技術に長けた職人がいる」という内容に興味を持ったからでした。前職のゴルフ練習場でゴルフクラブの修理をする仕事を任されていたこともあり、ゴルフクラブ作りにおいて要とも言える研磨は興味のある分野でした。退院後すぐに「プロが使うクラブを自分も作りたい」と直談判し採用していただきました。入社後はプロツアーにフィッターとして帯同。海外や全国のゴルフ場を回れて勉強になりました。そんな折、研磨の技術を持ったクラフトマンの後任探しを僕が担当していたのですが、適した人がみつからなかったのと、僕自身が研磨をやりたかったこともあり「僕に研磨をやらせてください」とここでも社長に直談判しました。研磨技術に関する引き継ぎは一切なし。前任が工房に残してくれた僅かなヒントを頼りに独学で研磨の技術を習得。思い通りのクラブが作れるようになるまでトライ&エラーの連続でした。

クラブメーカー
「Modart」を設立。

「Modart(モダート)」は、『MODEL』+『ART』を合わせた造語で、性能と美しさの融合を表しています。ウェッジを中心にパターやドライバーが主力商品。ラインナップは僕がプレイヤーに合わせて研磨するクラブと、コンピューター制御による機械加工(CNC加工)で作られるクラブの2ライン。CNC加工は鍛造の塊からフルミルドで成型。一部ではなくフルで、しかも日本製で制作したのは「Modart」が世界初。精密に作られている上、鍛造、鋳造で作る時のような熱処理を極力行わないので打感が軟らかいと言われています。2013年の設立当初、CNC加工に特化したメーカーを目指しましたが、僕の研磨もできる限り続けることにしました。ありがたいことにお客様からのご要望がありまして。CNC加工も研磨も量産はできませんが、その分一つひとつを丁寧に仕上げることを信念にクラフトマンとして再び歩む決意を固めました。

全国各地でフィッティング会を開催

打ち方がいくら良くてもクラブが合っていないと良いショットは打てないです。それと同様にクラブの使い方が正しくないと良いスコアは出ません。研磨するクラブヘッドは、まずその人の打ち方を見てからどんなものを作るか詳細を決めます。全国各地で定期的にフィッティング会を開催し一人ひとり測定。また、本社兼ショールームにはデータ計測機器「トラックマン」を設置した試打ルームがあるのでそこで打ち方をしっかり見極めてから制作に入ります。研磨は1本のゴルフクラブを作るのに10以上の工程があり、Modartは僕が1個ずつ手作業で作っています。ですからオーダーいただいてから納期まで約2ヶ月お待たせしてしまうこともあります。

応募はこちら応募はこちら

他の記事を見る

クラフトマン 栃木/須田 満

08 クラフトマン
栃木/須田 満
大手クラブメーカーと違い、量販店にも並ばない、大量生産もできない小規模なクラブメーカーにも関わらず、第一線で活躍するプロゴルファーたちが続々とバッグに追加している地クラブメーカー。全国のゴルフファンからも一目置かれる存在へと成長。

柔道整復師 三重/大榎 良則

07 柔道整復師
三重/大榎 良則
「患者様の人生を診る」を合言葉に接骨院、医療、介護施設などを設立。さらに外傷施術の責務を果たせる柔道整復師を増やそうと「日本柔整外傷協会」も立ち上げ、後進を育てながら現場主義を貫く。

ダンサー 広島/広兼 正清

06 ダンサー
広島/広兼 正清
15歳でHIPHOPに目覚めて以来、広島、東京、LA、NYでダンスの武者修行がスタート。練習量は揺るぎない自信に変わり、地方にいながらダンサーという職業を確立させた。

プロゴルファー 大阪/三浦 佳世子

05 プロゴルファー
大阪/三浦 佳世子
「20歳にして初めてゴルフを体験し、その楽しさに魅了された。プロゴルファーを目標にしてからわずか6年でプロテストに合格。その後、「教える」という天職に出合う。年齢、性別もバラバラな生徒たちが唯一共通していること、それは三浦の元でゴルフを心から楽しんでいるということだ。

MOBLEY WORKS代表 東京/鰤岡 力也

04 MOBLEY WORKS代表
東京/鰤岡 力也
自分にしかできない角度からアプローチする鰤岡力也の作品。独学で木工を学んだからこそできる自由な発想や技術から生まれるものづくりは、これまでも多くの人を魅了している。2015年に里山に転居し自身の人生も新たな一歩を踏み出した。

セレクトショップ代表 広島/菅 正道

03 セレクトショップ代表
広島/菅 正道
自分がかっこいいと思うもの、おもしろいものは何か。興味や衝動からはじまり、貪欲に知識を深め、人と会い、仕事にしていく菅正道。ファッションを通して「大人の文化」を広島から発信しようと、「1+1(ワンプラスワン)」イベントを手がける。

商業デザイナー 奈良/坂本 大祐

02 商業デザイナー
奈良/坂本 大祐
人口減少が加速する中山間地域に、移住先として注目されているのが奈良県東吉野村。仕掛人である坂本大祐はここで生き方を転換させ、走り出した。顔の見えるリアル、ものづくりのリアル、自然と暮らしのリアルが、彼を目覚めさせた。

写真家 東京/本城 直季

01 写真家
東京/本城 直季
本物か、作り物か? 疑問を持ちながら細部まで目を凝らして見てしまう、本城直季の作品。写真集の出版、木村伊兵衛写真賞受賞、個展、広告や雑誌での活躍など、写真家としてのステージを着実に上りつづけ、未知なる野望をつかみに行く。