39通りの生き方、自然体の輝く顔がある。
遅咲きのプロデビュー後、
見えてきたやりがいのある日々。
大会へ出るよりもゴルフファンを増やす活動へ。
20歳で初めてゴルフクラブを持ち、プロを目指した。
猛特訓を重ねて、わずか6年でプロテスト合格へ。
プロゴルファー・三浦佳世子は1991年、26歳の時にプロテストに合格。現在は、アコーディア・ゴルフに所属し、奈良県にある関西屈指の会員制ゴルフ場『万寿ゴルフクラブ』にてレッスンを開催している。『万寿ゴルフクラブ』はトーナメント開催の実績を持つ評価の高いゴルフ場だ。
20歳からプロを目指すのは異例とも言えた。なぜならプロテストは狭き門。プロになる人たちのほとんどが幼少期から厳しいレッスンを受け、日本女子プロゴルフ協会が実施する競争率の高いプロテストに挑んでいるからだ。「毎日ゴルフがしたい!と思うほど、とにかくゴルフに夢中になりました。プロになれば毎日好きな時にゴルフができると思い、目指すことにしました。当時はバブル全盛期で今とは比べものにならないくらいゴルフ代が高かったので、プロになったらタダでプレーできる! という考えも少しありました(笑)」。
アマチュア界で有名なゴルファー・大塚高久氏に師事し、毎日8時間みっちり猛特訓。「とても厳しい指導でしたが、そのお陰でプレッシャーのかかるプロテストに合格できました。」と当時を振り返る。並大抵の努力ではプロテストの合格は難しく、23歳の時から挑戦し始めて3回目の26歳でテストに合格。当時の女子プロゴルファーは身体が大きく、豪快に遠くまで打つプレーが主流。三浦のような小柄なゴルファーは距離が延びず不利だと言われていた。そこで三浦はアプローチやパターなど、細かい技術に磨きをかけて他者に差をつけた。欠点を補う技術を身につけて【初心者が6年でプロゴルファーになる】そんな夢物語を実現させたのだ。
プロの壁にぶつかりもどかしい日々が続く中、
初心者・アマチュア向けのレッスンをスタート。
プロの壁にぶつかりもどかしい日々が続く中、初心者・アマチュア向けのレッスンをスタート。
プロゴルファーになり、多くの大会へ出場していた三浦。しかし、良い成績が出ない日が続いた。プロの世界の厳しさを痛感していたある日、練習場でゴルフレッスンを始めることになる。これが彼女のターニングポイントだ。レッスンを受ける生徒のほとんどがプロを目指しているわけではなく、趣味の範囲でゴルフの上達を望んでいた。そこでまず、生徒にどんな風になりたいか目標を聞き、現在のプレースタイルを観察。悪い部分を修正するようなイメージで教えていき、上達の近道になるアドバイスをした。プレースタイルを否定することなく、修正するべき所を的確に見つける鋭い視点やゴルファーのプライドを傷つけない配慮は彼女ならではの機転の利かせ方。
数年が経ち、教えることにやりがいを見いだした三浦は自身の大会出場をセーブし、30代からレッスンに集中するように。「大会へ出場している頃は自分のことだけで手一杯で、生徒から良いプレーができたと報告を受けても他人事の様に感じていました。出場をやめてからは、生徒からの報告が自分のことのように嬉しく感じるようになりました。不思議ですね。」シングルプレーヤーも数々輩出し、評判を呼んでいたある日、生徒の一人・山口信吾氏がゴルフレッスン本『普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法(日本経済新聞出版社)』を出版して大ヒット。山口氏にゴルフを教えていた三浦は著書に度々登場し、自身も注目を集めることになる。
「始めた頃は楽しんですが、次に物足りなくなって、次第に思い通りのプレーができなくなって行き詰まった方が助けを求めにきます。そんな方こそ、肩の力を抜いてもらってゴルフを始めた頃の楽しさを再び思い出してもらいたいんです。」と三浦。山口氏の様に、自身が行うレッスンでどんどん上達していく生徒を目の当たりにし、手応えを掴んだ。現在では10?80代の生徒たちが三浦の元へ通っている。ある生徒は「上達へ導いてくれるちょっとした助言がたくさん。その助言を思い出しながら自宅や練習場で反復練習してコースへ出ると良い結果がでます」と話す。より深くゴルフのことを生徒に教えたいと考えた三浦はティーチングプロフェッショナル資格A級のライセンスを取得した。
ゴルフは年齢に関係なく楽しめる生涯スポーツ。
長く楽しんでもらいたいので基本をしっかり伝える。
「年齢に関係なく挑戦できるスポーツなので長く続けてほしいですね。スイングやフォームの基本ができていれば、プレーが安定するので長くゴルフが楽しめます。とは言っても、人それぞれ重心が違い、足の踏ん張る位置、体重の乗せ方なども違うので、一人一人に合った動作をできるだけ噛み砕いてわかりやすくアドバイスしています。」ゴルフは世代を超えて楽しめる社交的なスポーツ。趣味でも仕事でもコミュニケーションツールの一つとして知っておくと人脈や世界が広がる。ゴルフを通じて多くの人と楽しみを共有し、ゴルフファンが増えることを願う三浦の活動を通じて多くの人と楽しみを共有し、ゴルフファンが増えることを願う三浦の活動はこれからも続く。
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